歯科医師国家試験は、ここ最近、難易度が上昇していると言われています。実際の状況はどうなのかについて、合格率や合格基準、合格者数の推移データを基に分析。また、難易度上昇、合格率低下の原因についてもまとめています。
| 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 全体 | 63.7% | 65.6% | 64.6% | 61.6% | 63.5% |
| 新卒 | 79.4% | 79.3% | 80.2% | 77.1% | 77.3% |
| 既卒 | 38.3% | 43.1% | 36.9% | 35.6% | 42.2% |
従来、歯科医師国家試験の合格率はほぼ64%~65%で推移してきましたが、115回では61%まで低下。ちなみに、2023年度116回では、合格率63.5%と持ち直しの傾向がみられています。
一方、新卒・既卒別では、新卒が80%近くを占めている一方、既卒では高くても43%と既卒受験者全体の半数にも届いていないことがわかります。
歯科医師国家試験の基準は、表のように変化しています。ちなみに、出題基準、合格基準は原則として4年ごとに変化します。
領域については、116回よりBとCが統合されて領域Bとなっています。
103回から一般問題と臨床実地問題による採点ではなく、領域A・B・Cの3領域による相対評価が導入されました。これにより、出題基準で定める内容が近接した領域での採点に。そのため、バランスの良い知識が重視されるようになりました。
111回の試験から合格基準から禁忌肢選択数が除外されています。
| 112回 | 113回 | 114回 | 115回 | 116回 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 出願者数(人) | 3,723 | 3,798 | 3,852 | 3,667 | 3,669 |
| 受験者数(人) | 3,232 | 3,232 | 3,232 | 3,232 | 3,157 |
| 合格者数(人) | 2,059 | 2,107 | 2,123 | 1,969 | 2,006 |
受験者数は一時3,200名を超えた回もありましたが、ここ3年は徐々に減少傾向にあります。
合格者数は若干の変動はあるものの、ほぼ2,000名前後を維持し続けています。
歯科医師が過剰状況にあるとして、2006年に厚生労働省、文部科学省が歯学部定員削減、歯科医師国家試験の合格基準の引き上げを行いました。これにより、国試の難易度が上昇。また、90%程度の合格率を有する医師国家試験と比較して、歯科医師国家試験の合格率は63%前後と、もとより合格率が低いことも難易度が高い原因と言えます。
歯科医師国家試験の出題内容には、歯や口に関することだけでなく、全身疾患や保険制度、高齢者介護、医療安全、薬害、放射線など、多岐に渡るジャンルがあります。そのうえ、多選択肢問題や計算問題のほか、一定の合格点に加えて上位何名までが合格という相対評価の導入も難易度上昇の要因になっていると考えられます。
年々難化傾向にあると言われる国家試験の難易度が気になるならこちらへ歯科医師国家資格の難易度について
116回の歯科医師国家試験の合格最低点(合格基準点)は、次の通りです。
112回~115回までの合格最低点(合格基準点)は以下の通りです。必修問題及び領域Aの合格基準点にほぼ変化はありません。一方、領域CがBに統合される115回までの、領域B、領域Cの合格基準点には多少ばらつきがあることがわかります。
| 領域A(総論) | 領域B(各論Ⅰ・Ⅱ) | 領域C(各論Ⅲ~Ⅴ) | 必修 | 合計 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 112回 | 58点/98点 | 116点/171点 | 116点/171点 | 64点/79点 | 364点/553点 |
| 113回 | 65点/98点 | 122点/167点 | 138点/210点 | 64点/79点 | 389点/554点 |
| 114回 | 53点/100点 | 107点/167点 | 129点/206点 | 63点/78点 | 352点/551点 |
| 115回 | 59点/99点 | 106点/162点 | 131点/209点 | 64点/80点 | 360点/550点 |
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